Vol.3

マネージャー?お手伝いさん?黒幕?大いなる『おっさん』か『変態』か。
ARAYAJAPANが語る『音楽 対 エンタメ』とは?

 

 

『オトナ』と『ショウネン』の違いとは何だろう。

歳を重ね、肉体が衰え、無理が出来なくなれば『オトナ』なのか。業界の『オトナ』と言う揶揄は良く聞くが、業界の『ショウネン』と言う揶揄なり賞賛は聞いた試しが無い。

かたや、『突然少年』というバンドがいる。名は体を表すとは良く言ったもので、その実彼らは何処までも『少年』であり『ガキ』だ。誰もが阿保や、やりすぎやろという事の何十倍のバカをやる『ショウネン』達。その無茶に全国各地の『ショウネン』達が面白がり、無茶を重ねている。彼らの活動は流行とは少し違う道のりを行っているかもしれないが、新たな流行を生み出そうとしている予感すらさせる。

そんな彼等の裏でこれまた暗躍する『ショウネン』が一人。

突然少年の無茶苦茶極まり無い想いを、これまた無茶苦茶極まり無い行動力と足腰で実現してきた突然少年の『黒幕』こと『ARAYAJAPAN』という男。

彼がこの先の音楽シーンで起こす『ユメ』のカタチ、突然少年に対して『対エンタメ』と語る彼の真意とは?彼の始まり、と、これからを語ってもらった。

text&photo:オオ=スカ

 

 

『あの人達の周りが凄い輝いて見えてたから。音楽がやっぱりかっこよく見えるわけよ、俺田舎の生まれだし』 ARAYAJAPAN

大須賀:あらやさんが一番最初に音楽業界に触れたのってなんだったんですか?

ARAYA:大学の時に『レーベル始めます』って言った先輩が居て。で、俺もそこで手伝いたいですって言って手伝い始めたのが最初かな。その先輩てのが旭さん(現THE NIN TH APOLLO代表)なんだけど。

大須賀:え、まじすか。

ARAYA:まじまじ。大学の文学部まで一緒で。旭さんの当時やってたバンドがデビューするタイミングで丁度俺車持ってたから手伝ってくれって言われて。手伝います!って感じでツアーの運転とかやったり。

大須賀:じゃあ、旭さんとかNINTHとの繋がりって突然少年とかで繋がる前からあったんですね。

ARAYA:うん。全然前からだよ。15年前ぐらいかな。大学の三年の終わりから四年ぐらいまでは旭さんのバンドのツアーを手伝って、四年から卒業するくらいの時に旭さんがレーベル作って手伝ってみたいになったね。旭さんのバンドがデビューと同時にレーベルもって感じ。

大須賀:ナインスも結構長いっすよね。

ARAYA:そうだよ。めちゃめちゃ良いバンド一杯居るんだけど、当時はそんなに売れなくて。で、旭さんが大阪戻るって話になって、その時にも他にスタッフは居たんだけどレーベル自体金銭的に上手くは回ってなかったから。そういう感じが続いててもアレだなって事になって、それだったら一人で大阪でやるわって旭さんは大阪戻った。

大須賀:一人でやるわってなったんすね。

ARAYA:そう。そのちょっと前ぐらいに俺も金キツイな…ってなってて。で、CD流通してる会社にバイトで入ったのよ。で、最初は流通の事しないで別の子会社でCD作れるみたいなところがあって、そこに入ったんだけど。元々は当時あったその会社の音楽雑誌の編集のアシスタント、雑用として入った。

大須賀:じゃあ、学生の頃から業界に飛び込もうと思ってたんすね。

ARAYA:飛び込もうとは思ってないよ、学生の頃麻雀とパチンコしかしてねーもん。

大須賀:(笑)でも、旭さんの影響は強かったんすね。

ARAYA:そうだね。あの人たちと、その周りが凄い輝いて見えてたから。音楽がやっぱりかっこよく見えるわけよ、俺田舎の生まれだし。で、近くにそういうこと始めるって人が居るならそー言うのやってみても良いかなって思っただけよ、俺としては。結果的に飛び込んでんだろうけど。

大須賀:音楽の携わり方としてはバンドやる!ってよりは製作の方をやりたいって感じだったんすか?

ARAYA:それまでも別にバンドはやってないから、俺。

大須賀:あ、そうなんすね。じゃあいきなし製作の方に?

ARAYA:まぁ製作つーよりスタッフだよね。運転して物販やって。旭さんがレーベル作ってからは宣伝とか営業とかして。それで音楽雑誌の人とかとも関わるじゃん。で、バイトないっすか?って聞いたらあるって言うから入って。そこに結構長く居たね。音楽雑誌がなくなるまでいたし、音楽雑誌無くなってからはそこCDも出せるところだったからその勉強したいっすって言ってレーベル業務はそこで学んで。あと、流通の会社だから営業も出来るから色々と付いてったりして、色んなお店とか本部行ったりして。だから一通りわかるよ。

大須賀:じゃあもうCDを作って、それを流通して宣伝して売ってもらうって流れはそこで一通り経験してた?

ARAYA:うん。そこに四年ぐらい居て。で、2000年代後半てインディーズでそれまで広がってたものがCDが売れなくなってきてバコッと縮小し始めるんだけど。で、それまで四年勤めてた子会社も無くなるって話になって。どうしようと思ってたんだけど、そのタイミングで別の知り合いのところが、人欲しいって言っててそこに入ったんだよ。そこはレーベルと映像製作してて。

大須賀:その時に処理デキズのMVとかも撮ってたって感じなんすか?

ARAYA:あ、そうそう。そう言う流れが色々あって。でもそこも一年ぐらいして抜けて。そこ抜けるちょい前ぐらいに快速(快速東京、当時ARAYAJAPANがマネージメント、今は友だち)とは出会ってて。その会社でリリースして。丁度その頃に震災(東日本大震災)があって。俺生まれ岩手だから色々考えて。帰るか、どうせなら自分のやりたい事やった方がいいか、どうしようって悩んで。結局自分だけで色々やり始めた。それの始めが快速だったかな。

 

 

大須賀:じゃあ、バンドに付いてったってのは快速が初めて?

ARAYA:バンドに付いてったのは会社に勤めてる時もやってた。土日とか自分の休みとか有給使って。CD出して宣伝したり、お店周りしたり、ツアーついて行ったり。お前、pegmapとかわかる?

大須賀:わからんすね…。

 

 

ARAYA:まぁギターロック界隈だと知ってる人は知ってるかな。pegmapとか、そこら辺で言うとHalf-Lifeとか、BAMbiとか。

 


 

大須賀:あー、そう言う繋がりなんすね。今はARAYAさん自体は会社とかには所属してないっすもんね。

ARAYA:してない。つか、自分でやってる。そう考えるともう8年ぐらいこの感じでやってんだね。

大須賀:もうそんなになるのか。担当してたバンドとしては、快速東京、Half-Lifeとcinema(cinema staff)も?

ARAYA:cinemaは残響(残響record)から離れたいって時期があって。そのタイミングで辻から連絡きたんだけど。『残響は離れるけどライブは決まってるから手伝って欲しい』って言われて。こっちとしては一人だから自由はきくし。で、一年ぐらい手伝ったんだけど。現場のスタッフって感じで。

大須賀:その後にcinemaはTHISTIMEに?

ARAYA:うんライブ制作とかは全部THIS TIMEに任せてたからマネージメントも含めてTHISTIMEとやるかってなってたね。

大須賀:そう言う流れがあったんすね。

 

 

『まぁそんなの担当してるバンドみんなそうだけどね。やべぇと思った奴らをやってるから』 ARAYAJAPAN

 

大須賀:突然少年との出逢いはいつ頃だったんですか?

ARAYA:いつなんやろなぁ。でもあいつら高校は卒業はしてたよ。当時俺がtoldのリリースをしてて、そこにとだげん(突然少年 Ba)から突然少年のツアーファイナルにtold出てくれないかってメールがあって。それがめちゃめちゃ熱い熱意の込もった感じで。気になって音源聴くじゃないすか。なんかこれ面白そう!って思って。で結局そのツアファイにtoldが出たから見に行って。こりゃあやべぇなぁ…ってライブをしてて。その時にもう有島(toldのBass)とか、四本(スズメーズ)と、こいつらやばくね?って話してた。でも、あいつらその頃まだSONYと契約があったんだけど。

 

 

大須賀:あ、閃光ライオットの流れでか。

ARAYA:そう。一回目ライブ見て打ち上げでちょっと絡んで。二回目ライブ見た時ぐらいに、少し話し聞かせてくれって言って吉祥寺のコメダ珈琲で話したんだけど。その時にあいつらがSONYでやってるメリットと、とだげんとかが思い浮かべてるバンドこうしたいってヴィジョンみたいなものが全然ちゃうやんけ、って俺は感じて。で、そう言う事なら俺とやった方がお前のやりたい感じに近付けさせられると思うよ、ってとだげんには言った。それでSONYとの契約切らせてって感じだったね。

大須賀:うおー、結構やりてぇって感じだったんですね。ARAYAさん的に。

ARAYA:まぁそんなの担当してるバンドみんなそうだけどね。やべぇと思ってる奴らをやってるんでしょ、みんな。突然少年初めて見た時、四人がめちゃ輝いて見えて。それこそツアーファイナルだったからトリで40分ぐらいやってたけど、その40分の作り方がすごく良かった。音楽性としてはあんまり時代にハマってはなかったけど、『これ良いな…逆にみんなこれ良いって言わないの?』ってなってた俺は。

大須賀:それが四、五年前ぐらい?

ARAYA:そう。

大須賀:じゃあ結構長くやってんすね。突然少年と。

ARAYA:やってるって言うよりは、AかBって選択肢があった時に、俺はこっちの方がいいかもなぁって1意見として言ってるだけだよ。他には…てかどう見えてんの?

大須賀:うーん、マネージャーとかスタッフというよりはバンドメンバーに感覚が近いというか。例えば友達のバンドとか自分もだけど、金だけ渡すから後は好きにやって!とか。逆に色んな兼ね合いがあるからこうしてくれ!みたいな話は多くて。でも、ARAYAさんはそこじゃないというか。一緒に同じ車で運転もして、ライブも見てここが悪かった良かったとバンドメンバーと話して。それって要はバンドメンバー同士がやる事と変わらないっていうか。だから、スタッフというよりは突然少年のARAYAJAPANってイメージっすね。

ARAYA:そうなんだ。でも、俺が良いと思ってるレーベルの人ってみんなそういう感じだよ。それこそNINTHの旭さんもそうだし、今日はTHE FOREVER YOUNG居るから(突然少年はこの日THE FOREVER YOUNGと対バンだった)言うけど、STEPUP RECORDSのリョウスケさんとかも俺にはそう見える。

大須賀:言っちゃうと、バンドが少なかった時とバンドが多くなった時ってのが俺はある気がして。昔は一つのバンドに一人の人がって感じだったけど、今は複数のバンドを一人の人がやってたりして。そうなると当然目が行き届かない所も出てくるし、若いバンドってバンド単体だけだと思考できないって言うか。それは仕方ないんだけど、思考できない状態で思考しなきゃいけない現場に立たされてるなぁって思うんすよ。同世代とか下の世代を見てると、どうしてこれがこうなってこういう仕組みで私達がなんでこれをしなきゃいけないのか?ってわからないまま進んでるように見えるというか。

ARAYA:それって全然良くないじゃん。

大須賀:全然良くないすよ。まぁ良い悪いは別ですけどね、彼等が売れて好きな事をより出来るかもしれないし、それの手助けをしてるって広い意味で言えばそうなんだけど。

ARAYA:そういう感じではやってないな、俺は。これやる事でこうなるよ、っていう時は勿論あるけど、俺としてはこういうバンド、こういうイベント、ライブハウスをこういう想いでやってる人がいるよって突然の奴らに紹介してるだけだよ。それで繋がってく人を選ぶのはアイツらの選択だし。

大須賀:じゃあ、突然少年が色々な人達と繋がれているのはアイツらの実績って言うか。

ARAYA:だって、俺が幾らうちに良いバンド居るんで対バンしてくださいって言っても、響かないことのが多いじゃん。俺の好きな人とか全員そうだよ。例えばイースタンユースの吉野さんだってスタッフ経由で聴いて欲しいって渡された音源は一切聞かないって言うし。逆にバンド本人が直接好きです、聴いてくださいって言って渡してきた音源はちゃんと聴くんだよ。でもそんなもんだと思うけどね、普通に。

大須賀:あーまぁそれはそうかも。俺も直接渡された奴は聞くし。でも、バンドの在り方ってのはどんどん変わって言ってるなぁって思うんすよ。俺らの普通とはもう別物になってく気がしてるって言うか。

ARAYA:そうかもなぁ。

大須賀:今のバンドって凄いテンプレートに自分の売り方を決めたがるというか。昔はもっとバンドのセールスとかプロモーションは画一化されてなかったから。今だったら例えば、shelterでワンマンしてソールドさせて、次は渋谷のwwwでワンマンやってソールドさせて、リリースしてって流れがあるってみんな言うし、それは俺も感じてる。けど、そこにあまり思想を感じなくて。無自覚に敷かれたレールの上を歩いてるような気がしてるんすよ。本来はCD作ってそれ持ってライブハウスなりそこで会った人達と面白いことをしようってなったら勿論ライブハウスの規模感とかは変わってしまうかもしれないけど、こんなにどのバンドも同じようにはならないと思うんですよね。売り方も、見せ方も。俺には個性が感じられない。

ARAYA:そういうもんなんだけど、そうじゃないやり方で食らいついてる人達やバンドもいるよ。もっと現場というか。でも、そーいうバンドがガコッと売れない感じにはなってるね。メジャーシーンで活躍しながら、ライブハウスからも信頼されてるバンドは少ないって言うか。例えば俺は結構マイヘア(My hair is bad)の活動とか、旭さんとこの活動を参考にはしてて。年に二百本ぐらいライブして口コミでヤベーって全国で広がって行くって言う。それしかないと思うんすよ、続けるには。これをこのタイミングで出すとこれに出れて総合的にはこっちに行けますよ、っていう分かりやすいお手本みたいな物を作ってくれる人が、多過ぎだなとは思う。

大須賀:バンド自体が経験してないんすよ。CDを作ってこれだけお金が掛かって、どういう仕組みで色んなお店にCDが置いてもらえて、どれだけ売れるとどれだけ儲かってみたいな。それは俺も勿論まだ全然わかってないけど、それで色んな人に怒られた所もあったんで。まぁバンド側としては金出してくれてるし、当然流通とかリリースに関してはあっちの方が詳しいから、ってバンドも何も言わなくなっていく。でも、それってあまりに思想が無いように俺には見えて。自分が作った音楽の売り方は自分で決めて然るべきじゃないすか。突然少年はそこは別というか。ちゃんと考えてる気がする。伝わってくる。

ARAYA:いやでも、そうだよ。旭さんもバンドがやりたいことを優先させてると感じるし。こういう道に進めばこういう事があるよっていう話はするけど。あと、突然少年に関しては基本的に友だちから誘われたイベントは極力出ようっていうスタンスで動いてる。やるべき物に誘われたらやるって言うか。バンドにはバンド毎の面白いと思える事があって、それを共有できる奴と組むべきなんじゃないかなとは思う。俺はアイツら(突然少年)との、これ面白い!って価値観は割と共有出来てると思ってるし、アイツらがやりたい事とかはわかってるつもりだから。でも、それはそのバンド毎に勿論違うし。音がまず違うんだから。そのバンドがこうやった方が見つけてもらえる可能性は広がるかもなって言うところを、アシストしてるだけかなぁ。だから、儲かんないんだけどね。

大須賀:じゃあ、ARAYAさんとしてはマネジメントとかってよりはお手伝いって感じなんですかね?

ARAYA:いや、わからん(笑)。でも、マネジメントのつもりもあるよ。もちろん。

 

 

『例えばGEZAN、LOSTAGEのやり方をカッコいい!って言う俺ぐらいの年齢のバンドマンが居るじゃないすか。でも、同じ事をやっても全く意味なんて無い』 大須賀

 

ARAYA:これって三月掲載でしょ?

大須賀:そうっす。

ARAYA:今突然少年らアルバムを作ってて。明日ミックス終わるんだけど、何社かプレゼン行ってるのね。で、もう二社ぐらいまでに絞ってて。もっと言うと9割5分一社に絞れてるんだけど。そん時に色々なレーベルにプレゼンして結構言われたのが、こっちとしては、フルアルバム録ってそれを出したい、機は熟したって言うスタンスなんやけど、レーベルとしては初めてボリュームのあるちゃんとした盤を出す訳で、それこそ挨拶代りみたいなもんなんだから。EPとかミニアルバムとか、ミックス終えて、良いなって曲達をレーベル側が五、六曲に選定して、改めてレコーディングして出しませんか?とか言われたのよ。

大須賀:あーそれ俺も言われて。俺は逆にシングル出したかったんすけど、レーベルとしてはシングルは売れないから出せないって言われて。逆にフルは?って聞いたらそれも売れないって言われて。その時にあーフルアルバムって売れないんやって思って。

ARAYA:いや、俺はフル売れないって全く思ってなくて。例えばメジャーとか半メジャーとかそう言う所の話になってくると、何年間契約で何枚出してこう言う契約で行きましょうって話に当然なるんだけど、それだとバンドが結局レコーディング前日まで曲が出来てない、歌詞が書けてないって状況になったりするじゃん。そしたら、当然そのアルバム、作品は良くなかったりするわけよ、簡単に言っちゃうとね。逆にそこをちゃんと出来てるアルバムは良いのよ。コンセプトがちゃんとあると言うか。LOSTAGEもそうだと思うし、GEZANもそうだと俺は感じてるけど。

大須賀:俺らもそれはあって。今度ミニアルバム出すんですけど、六曲は最低用意してくれって言われて。で、五曲は満足いくなーってもの書けてたんだけど後一曲どうしても間に合わなくて。その時に無理ですって言って。昔の盤から再録させてくださいって話に結局なったんすけど。結果的にそれが一番良かったんだなって思ってるんすよ。でも、知り合いのバンドとかは結構レコーディング日程だけ決まってて、それこそレコーディング当日に収録曲作るみたいな話も聞くし。

ARAYA:俺はそれ全然健全だと思ってない。だから逆に言うと突然少年は曲めちゃめちゃ作ってるから。で、出すとしたら何曲収録でこの曲とこの曲があってこー言うアルバムを作りたい、アルバム出すならこの曲を入れたいってこの曲数で行きたい、てのが無いと俺は出す気はないってずっと言ってる。

大須賀:コンセプトがないとダメ?

ARAYA:そう。コンセプトてか、制作意欲と思考すること、意味のあるアルバムかな。でもそうじゃなくてミニアルバム出しませんか?とか、音源聴いてから判断させてくれとか、レーベルとかメーカーは言ってくるわけね。まぁわかるけどね。俺もそっち側だったらそう言ってたかもしれないけど、大体みんなそう言うんだなーと再認識した。でも、一社だけそのまま行けって言ってくれたレーベルがあって。

大須賀:まじすか?どこ?

ARAYA:P-VINE。

大須賀:うぉー、P-VINEか。

ARAYA:こっちがプレゼンした時に凄いあっちのテンションも高くて。もっと言うとP-VINEには三年前ぐらいに一回持ち込んでるのよ。でも、その時はあっちもまだまだやろみたいな感じに俺は受け取ってて。今回、このタイミングでどーすか!って持ち込んだらガラッと変わってて。ライブも見に来てくれてるし、社内の方々も何人もやりたいって言ってくれたし。結局イベント出るのとか、人の熱意で動いてるから、こっちは。面白がってくれてる人数多い所とやりたいじゃん。

大須賀:そう言ってくれると嬉しいっすよね。結局バンドが強気に生きれる時代じゃねぇのかなと思っちゃうことも多いし。

ARAYA:まぁなー。俺もそう思ってたのかもなー。

大須賀:多少弱気になっちゃうと言うか。CDも売れない時代だし。例えば強気なバンドって言うなら俺らの世代はGEZANやLOSTAGEの存在って無視できないと思うんです。で、GEZAN、LOSTAGEのやり方をカッコいい!って言う俺ぐらいの年齢のバンドマンが居るじゃないすか。でも、同じ事をやっても全く意味なんて無い。彼等のやり方は彼等自身もメジャーレーベルや、色んな現場を経験をした上で今やっと現状のやり方がある訳で。

ARAYA:そう。あのやり方最高!って言うのは簡単なんやけど、全然違うんすよ。

大須賀:そうなんすよね。あの状態になれるまでは色んな経験があって体験があって、その上でこのやり方は違う!って言ってるから。だから、GEZANと同じやり方でやっても何の意味もない。そこに中身は無いから。それは突然少年にも感じて。突然が選択して、経験してるから、動きや音楽に説得力があるし重みがあると言うか。それを思想できるようにさせてるのは割とARAYAさんの力だなと思ってる、俺は。

ARAYA:まぁ、そう言われてみればそうなのかなー。そんなに大したこと言ってないけどね。俺が経験した事を言ってるだけだし。

大須賀:でも、今回ARAYAJAPANって何者?って聞かれた時の解答がめちゃむずくて。『突然少年マネージャー』って感じでもないし、『突然少年スタッフ、お手伝い』と言うわけでもない。『突然少年黒幕』が一番しっくりきたんすよ(笑)

ARAYA:俺自身、レーベルだけやりたい!とかこれだけがやりたい!ってのは無いからな。やりたいものをやりたい!ってだけで。だから、分類とかは難しいかもなぁ。でも、突然少年のエラいところは、俺とやる前に閃光ライオット優勝して、その流れでSONYと育成契約してて、レーベルとも面接してんのよ。で、そこから『こう言うコンセプトでこう言う売り方で、年間としてこう言う感じでやりたい』って言われたみたいなんだけど、それに対してとだげんは『嫌だ、思想が合わない』ってちゃんと言ってたみたいなんだよね。

大須賀:言うねー(笑)じゃあ元から彼等もちゃんと思想とか意見とかが色濃くあるバンドなんすね。

ARAYA:そう、そう言う片鱗は元々あって。

大須賀:やっぱりこの世代のバンドにしては珍しいっすよね。

ARAYA:じゃない?当時18.19歳じゃ珍しいと思う。

 

 

『どうすかね?って聞いてくる奴全然好きじゃない』 ARAYAJAPAN

 

ARAYA:思想のある若手って意味で言ったら、ステレオガールとか思想ある感じ、したよ。

大須賀:うーん。

ARAYA:なんかもう出来上がってんじゃん。

大須賀:俺からすると出来上がり過ぎてて。音楽として完成され過ぎてて。面白いんだけど、これからどうなって行くんだろうって面白さは個人的にあまり感じれなくて。

ARAYA:そうね。それを広げて行くしかないよね。でも、あの音楽を面白がる人はいっぱい居るからあれは広がるよ。

大須賀:まぁそうかも。だから例えば、次出した作品でうおー!すげー!みたいなものを彼女たちが作り上げたらめちゃくちゃ驚くというか。聴いてる人の右斜め上を行くやつ。

ARAYA:それぐらいの才能ありそうだけどね。

大須賀:その世代で言うと、突然少年が神戸で5日間監禁された奴(突然少年は神戸太陽と虎企画で太陽と虎に5日間監禁され、5日間連続でライブを行った)あったじゃないすか。あれに錯乱前戦を誘ったのが意外で。

ARAYA:あー、錯乱の話する?(笑)

大須賀:載せるかわからんけど(笑)

ARAYA:あれはもう、完全に後輩だから。突然少年が高校の時の。逆に言うと錯乱が高校卒業してから一年ぐらい、去年一昨年は全然関わらなかったんだよ。『嫌だ』って言ってたから。『なんで後輩とやんなきゃいけないんすか』って。俺もそれで良いと思ってたし。でも、一回サーキットで一緒になった時に見たら良くなってたんだよ。だから、誘った。それだけだよ。良いと思ったから誘ったってだけ。

大須賀:そうなんすね。俺らも去年ぐらいから対バンし始めて。それこそアイツらが高校生の時ぐらいから。スリーマンとかもやってたんだけど。なんかでもそん時は全然グッと来なくて。学生感というか、楽しければ良いって感じだけしか感じなかったんすよね。でもしばらくしてギターのモーリーが戻ってきてからまた対バンした時にすげー良くなってた。アイツらのやりたいモノが見えたというか。その後にモーリーに、ライブどうでした?って聞かれたけど、そのまんまやれば良いんじゃんってだけ言った。多分だけど、アイツら自身が他の対バンに関して負けた…って思ったんからだと思うんすよね。だから、想いというか気合いみたいなものが変わった気がして。

ARAYA:あー、ライブどうでしたか?とか聞いてくるんやな。どうでしたって聞かれてもな(笑)そう言うの求めなくて良いのにね。信じて勝手に自分で負けたとおもったら自分で悔しがってればいいと思うし。どうすかね?って聞いてくる奴全然好きじゃない。最高だったら最高だったって、こっちから言う。聞かれたら、良かったってつい言っちゃうし。

大須賀:まぁ考えなきゃいけない事が増えてくるんだなと思いますけどね。最初は俺らの曲かっこよくね?みんなに見せようぜ!ってだけだと思うけど、ライブやってくうちにそれだけではやれなくなってくるじゃないすか。そん時にバンドの本質が見えると言うか。錯乱はそこが生真面目というか。ARAYAさんはそこ凄く大事にしてるなって思う。

ARAYA:俺は別に自分がカッケーと思ってる人達に巡り合わせてるだけだけどね。本当にずっとそれだけよ。

 

 

『感覚の話をすると『対業界』じゃなくて『対エンターティメント』でやってて。映画の方が俺はまだまだ価値があると思ってるし。価格も一緒だし。さらに言うと、花火大会って無料なんだよ、あんだけ感動させて。で、俺の中では、プロレスっていう超強敵がいて』 ARAYAJAPAN

 

大須賀:ARAYAさんとしては最終的にどういう感じになっていきたいとかってあるんですか?レーベルやって、自分の良いと思ったバンド出したいとか。

ARAYA:そんぐらいになりたいけどね。レーベル一生やっていけたらイケてるじゃん、って思ってるけど。思わない?

大須賀:思うけど(笑)逆に今やれてないけど、やりたい事とかないんすか?

ARAYA:あー、でも、出したいなって思ってるバンドは一杯いるよ。地方とか本当に。

大須賀:それって突然と一緒に色々いる前から居たんすか?

ARAYA:いや、ここ二年で色々な所行こうぜってアイツらと多分合計三百本ぐらい回ったんだけど、そん中で出会った良いバンドはめちゃめちゃ居る。それこそ、君が言う『思想のあるバンド』ってのは地方には一杯居て。ZOKUDAMSとか、 Make The Pancakeとか、Vital Clubとかgoldrink,the coopeezとか。今手伝ってるのだと、asayake no atoとかセルくん(Force of Celluloid)とか。

 

 

 

 

 

 

 

 

大須賀:そこに対する焦りってないんすか?早く出したいなっていう。

ARAYA:金が無いだけよ。金があればすぐにでもやるよ(笑)そんなん金だけでしょ。

大須賀:(笑)これ載せられるかわからないけどARAYAさんの収入とかってどうしてんすか?バイト?

ARAYA:うん、バイトだよ。全然載せてもらって良いし。

大須賀:突然の儲けとかないんすか?

ARAYA:マイナスでしょ。全然。

大須賀:それってどうしてんすか?

ARAYA:全員で割ってる。売り上げもマイナスも。そしたら微々たるものになるじゃん。五人もいれば。

大須賀:まじか!全員で割ってるのか。でも、それだけの熱量マネージャーとかスタッフが持つって大変じゃないすか?自分で腹切ってまでやりたくないって人が普通じゃないすか。別に良い悪いは置いといて。

ARAYA:まぁいないだろうね。でも、俺元々これでやってるから。それ以外のことはわかんねーよ(笑)

大須賀:それってやっぱりインディーズの戦い方だとは思うんですけど、ARAYAさんとしてメジャーとインディーの感覚の違いは結構やっぱり重要なんですか?

ARAYA:あー、感覚の話をすると『対音楽業界』じゃなくて『対エンターティメント』でやってて。映画の方が俺はまだまだ価値があると思ってるし。価格も一緒だし。さらに言うと、花火大会って無料なんだよ、あんだけ感動させて。で、俺の中では今プロレスっていう超強敵がいて。

大須賀:その感覚、わかるっす。それこそ映画見に行くって二千円もあれば足りるじゃないすか。でも、ライブ見に行くって基本的には二千六百円は掛かるわけで。千円ぐらい違うんだ、って思って。しかも、毎回絶対に良いライブが観れる訳じゃない。エンタメとしてあまりに不確定な要素が他に比べて多い癖に他のエンタメと比べて価格設定が高いっていう事に違和感がずっとあって。そしたら、インディーのライブと行かないよなって言うか、もっと何千何万人規模でやってるメジャーバンドのライブ見に行くよなって思っちゃって。音楽が売れないって言ってるけど、それはバンドマンの思想というか思い込みでしか無いと言うか。エンタメとしての魅力がまだまだ足りて無いと思う。

ARAYA:うん。俺もそう思うよ。

大須賀:ARAYAさんとしてはそこに勝ちたいってのがある?

ARAYA:勝ちたいというより、並べたら良いよね、って感じ。そういう感覚で、楽しむ人が増えたら良いなーと思ってる。

大須賀:業界に?それともリスナーに?

ARAYA:リスナーだね。業界は興味ないかな。プロレスだったら四千円払っても行くし。俺なら。でも、四千円のライブってなるとさ。それこそLOSTAGEのワンマンとかがそれぐらいじゃない?でも、LOSTAGEワンマンなら行くわ!ってなるじゃん。それぐらいにはなりたい。

大須賀:そうっすね。俺はライブハウスを主戦場にしてるから、ライブハウスを面白くしたいし。その為の戦いというか。ナインスアポロとかは、ライブハウスはこういう所でこれぐらい面白いんだよってのをリスナーの人に教えてるというか。そこが凄い面白いって言うか。

ARAYA:それは本当にそうで。ナインスアポロがいるから今若い子がライブハウスに居ると思う。

大須賀:そうっすよね。まぁ循環じゃないけど、見てくれてる人に年齢とかは別に関係ないけれど若い人にも当然来てほしいなって思うし。その時にバンドが『見に来てくれてる人だけで良いよ』ってなっちゃったら全く意味ないって言うか。新しいムーブメントとかシーンを作りたいならそこを巻き込むべきだとは思うんすよね。

ARAYA:そうだよな。それこそさ、何人か映画を撮りたいんですって言う子が居てさ。そう言う人の方が話合うなって思うよね。映画監督になりたいって、その一人の世界観で勝負するわけで、それでもやりたいって言ってるわけだから話しても刺激はあるよね。

大須賀:ARAYAさんとしては、もう今は音楽も勿論気にしてるけど、音楽以外の別のエンタメも気になってる?

ARAYA:いやそれは昔からずっと気になってて。割とそこはフラットで見てるって言うか。エンタメっていうでかい括りで見てる。その方が面白いって思うし。

大須賀:じゃあ突然少年は音楽業界とかで戦わせたいってよりは、エンタメとして戦わせたいって思ってるってことっすよね。

ARAYA:戦えるかも、って可能性を感じてる。例えば、お前らよりも突然少年は若いお客さんは少ないと思うんだけど、その逆で年配とか、俺と同じか俺より年上のお客さん多くて。でも、それって俺は何かあると思ってて。そういうお客さんがつくバンド、変だと思うんだよね。色んな音楽を聴いた上で、突然少年に辿り着いて見に来てくれてるってわけだから。人生とかもさ、色々経験した上でアイツらに感動してくれてるってわけじゃん。

大須賀:そうっすね。

ARAYA:逆に若い子はきっかけ1つあればとりあえずは付いてくるからね。

大須賀:若い子とかは凄いバンドが提示した理想とか夢に凄い憧れを感じるんですよね。だけど、今の状態って凄い不気味で。バンドが理想とか夢とかじゃなくて現実を提示しちゃってるんですよね。ビジョンを提示しないっ言うか。突然少年は俺らはこう言う面白いことをやってますって言う提示の仕方が凄い良くて。だから、ワクワクするよね。

ARAYA:ワクワクしてなかったら無理じゃね?って思うわ。

大須賀:でもそこで分かり合えないなって人もいるっすよ。

ARAYA:でも、逆に言うとそう言う人達って要は数字が上がってくことにワクワクしてるから。儲かってワクワクしてるから。

大須賀:あー、ベクトルが違うって事か。

ARAYA:そう。でも、そう言う思考も俺らの思考もまとめて一個になってるバンドが売れてるって思うんだよね。どっちのワクワクも一致してると言うか。それがメジャーに残ってるって言うか、レジェンドになってると思うんだけどね。

大須賀:ARAYAさんとしてはシーンどうこうというよりは音楽自体をエンタメとして持ち上げたいって感じなんですか?

ARAYA:音楽、というよりは、ライブハウス、かな。面白いライブハウス全国にあるし、面白い店長もいるし、尖ってる奴もメチャメチャいるし。でも前誰かと話したけど、昔の方がライブハウスってこうです、って色がハッキリしてたと思う。東京は特にしてないつーか。まぁそれでも売り上げがあるなら良いのか、とも感じるけど。

大須賀:バンドが少なくなったのかなと思うんすけどね。

ARAYA:いや違うっしょ。地方のライブハウスでも頑張って営業出来てるところいっぱいあるんだから。って事はバンドもいる、育ってるバンドもいるって事じゃん。

大須賀:ああー、まぁそうか。でも、売れてくと地方にいるバンドも東京とか出てくるじゃないすか。

ARAYA:いや、マイヘア未だに上越やん。

大須賀:たしかに(笑)Age factoryもそうだ。

ARAYA:そう、奈良だしね。そう言う地方発信みたいなのは出来るようになってるなと思ってるよ。

大須賀:東京が主戦場じゃなくなってる?

ARAYA:気はする。だから、地方行きまくってるってのはあって。もっと合うところあんじゃねぇかなって思ってる。東京じゃなくても。もっとわけわからないところとかでライブとかしたいし。バーだけのツアーとか。

大須賀:それ面白いっすね。

ARAYA:でも、本当に地方行くのも俺は知り合いに会いに行ってるってのと、その知り合いに良いバンド居るよ!って紹介してるだけだから(笑)美味しいもの食うついでに。

 

 

『地方のバンドとか、めちゃくちゃ面白い奴らいるのよ。そういう奴らの味方では居たいな』 ARAYAJAPAN

 

大須賀:ARAYAJAPANの今後の野望ってあるんすか?

ARAYA:野望か…(笑)…うーん、所ジョージわかる?所ジョージの生き方めちゃくちゃ良くない?あれ。あれになりたい。

大須賀:(笑)

ARAYA:主戦場がわからないじゃん。前はテレビ出てたけど最近全然出てないじゃん。なのに、毎年CD出してる、とか。凄くね?あれになりたい。そう言うポジションに居たいけどねー。

大須賀:(笑)今年中にやりたい事とかあるんすか?具体的に(笑)

ARAYA:大型免許取りたいかなー。それでツアー回りたいわ。

大須賀:楽しそうだけど(笑)

ARAYA:後はなんだろうね。良いと思ったバンドをバンバン出せるようになりたいかなぁ。金だね、金が欲しい。俺は儲からなくて良いから。もっとこう色んなバンド知りたいけどね。そういうバンドにもっとフラットに話して欲しいかな。お前とかは結構話しかけてくるけど。

大須賀:あー。なんか俺も言われて気付いたんすけど、これとかどうなってんすか?どういう仕組みなんすか?とかみんな聞かないんすね。今の人っていうか、バンドの人達は。お前みたいに興味持ってる奴は別だけど、基本こっちが何かやらないと何もしないからって言われて俺も気付いたすけど。

ARAYA:そうなんだよ。地方のバンドとか、そういう奴らの味方では居たいな。良いものは良いものとして届けたいから、それってコミュニケーション取ってなんぼな所あるしさ。ノウハウとか知らないだけで良いバンドいっぱい居るから。あとは俺がこれまでやってきて、お世話になって来た人達とかムカつく奴らもいっぱい居たから、お世話になった人達に返したいし、ムカつく奴らにはそいつらが何も言えなくなるくらいまでには頑張りたいかな。それを原動力にしてやってるみたいな所あるから。

 

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