Vol.9

 

四季というものが日本にはある。
春、夏、秋、冬、とその時々で日本の四季は目まぐるしく移り変わり、生活に色を与えた
り、逆に色を抜き去っていったりする。それが音楽なども含めた芸術に及ぼす影響は計り知
れないものがあり、思い込みの部分もあるとは思うが、同じ曲や、同じ絵画や彫刻でも、や
はり聴く季節によってその色を大きく変えたりするものだと思う。これだけ季節]という
ものが如実に生活や文化に影響を与えてる国も少ないのではないだろうか。

その四季の大半を占める[夏]を切り取った[kumagusu]というバンドの[夏盤]というフルアルバムがある。

彼らの音楽もまた何処か日本文学や漫画、四季と言った日本特有の[匂い]のようなものを感じさせ、時にシニカルに、時にシリアスに、その[匂い]を感じさせてくれるのだ。彼等が2016年にリリースした[夏盤]も大変素晴らしいアルバムで聞くたびに父親の実家の広島に帰った時の、子供の時に河川敷で見た少しだけ不思議な大人達のやり取り、などを思い出させてくれる。

そんな彼等が次の作品の題材に選んだのは[夜]。[夜盤]と名を冠したそのアルバムは前作[夏盤]とは装いを変え、夜の不気味さ、緊張感、などをありありと音楽というツールで表している。しかし、彼等は一体なぜ[夜]というテーマで音源を作ったのだろう?

kumagusuにてvocalとguitar、そしてkumagusuの殆どのアートワークも担当する、井上Y氏。そしてkumagusuが所属する自主レーベル[無呼吸ファンクラブ]の[友達担当]にして自身の音楽を[アシッドフォーク]と呼ぶ、藤原忠氏。その二人に話を聞いた。

text&photo:オオ=スカ

井上Y(写真右)

『結成当初に漠然とやりたいなと思ってたのがようやく出来て来たかなってのは最近よく感じる。』井上Y(kumagusu)

大須賀:まずバンドの成り立ちから聞きたくて。kumagusuを組んだのは大学から?

井上:2009年末かな。今年の年末で丁度10年経つね。

大須賀:節目の年っすね。どういう繋がりだったんですか?サークルとか?

井上:そう、みんな同じ大学のサークルで。モジャ(kumagusuの現ベース)だけドラムのUFOの中高の同級生で、元々のベースは卒業して会社の新人研修でベトナムの方に行っちゃって。2ヶ月くらいで帰ってくるって言ってたんだけど結局帰ってこなくて。

大須賀:モジャさんになったのは、いつ頃?

井上:卒業する四年の時ぐらいかな。だから今はもう、多分モジャになってからの方が全然長
くなってると思う、前のベースより。

大須賀:そうなんですね。じゃあ大学の時にkumagusuの原型というか、現在の形はほぼ出来上がってたって感じ?

井上:うん。一番最初は山ちゃん(kumagusuのギター)はドラムだったんだけどね(笑)。

大須賀:あ、そうなんすか?

井上:初めの方はサポート的にドラムで誘って。元々ギターは弾いてたんだけど、練習でドラムもちょこちょこ叩いて遊んだりしてて。で、自分のバンドもやりたいって言ってたからサポートでドラム叩いてよって言って。最初の1回2回のライブは山ちゃんがドラム、元々のベースと俺の三人でやって、で山ちゃんが叩きたくないって言ってUFOさんになったって感じだね。

大須賀:最初からオリジナルを?

井上:うん。

大須賀:今回のアルバムだと『あなたの主張』がYさんが一番最初に書いた曲って聞いたんですけど、結構びっくりして。あれはどれくらいに?

井上:2009年の12月くらいに元々のベースと山ちゃんを呼んでバンド名決めてやろうってなったんだけど、それのちょっと前ぐらいには曲はあって。

大須賀:え、そんな前からあったんすか?

井上:うん、デモの原型は。最初はもうどういう形でやるかも全然決まってなかったからドラムも入れてなくて。ベースのループフレーズとギターのフレーズと、今山ちゃんがギターで弾いてる特徴的なフレーズを凄いチープなシンセで入れてみたりしてて。でもそれが形にしばらくならなくて、デモとしては最初に出来たけどライブでやり始めたのはちょっと後ぐらいかな。

大須賀:そうなんですね。でも、今回のアルバム(夜盤)に入ってても全然違和感ないじゃないですか。って事は初期からあの音楽性で行こうってのは決まってたんですか?

井上:いやどうなんだろう。定まってはないかな。この曲をこういう感じでやりたいってのはあったんだけどどうやろうってのはあったから、もっと最初はギターロックみたいな感じで。ちゃんと歪みとかも使ってたし。結成当初に漠然とやりたいなと思ってたのがようやく出来て来たかなってのは最近よく感じる。

大須賀:夏盤出したのが三年前ぐらい前じゃないですか。夏盤出すまでは結構かかった感じなんですね。

井上:掛かったね。ミニアルバムは1枚出したけど全国流通とかはしてなかったから。『夏盤』からが全国流通盤って感じだね。

大須賀:自主レーベル(無呼吸ファンクラブというkumagusu主催の自主レーベル。他に、藤原忠、PRETTYTHREE等が所属している)はいつ頃から?


kumagusu/彷徨(『夜盤』に収録。)


知らないところにいるの/藤原忠と魚住英里奈


PRETTY THREE/not so pretty

井上:『夏盤』からだね。単純に他のレーベルから誘い来てなかったってのもあるけど、自分らが自らレーベルとかに持って行ったとしても流通の流れとかを自分たちが把握してないまま進むのも嫌だなってのはあって。

大須賀:結成して7年目ぐらいにして初の全国流通盤だったんですね。

井上:だね。

藤原忠

『単純に謎なのが、映画とか漫画、画集とか展示とかって、どれもコンセプトが前提で作られてると思うんだよね。けど、音楽のアルバムってそこの意識がかなり希薄な気はしてて。』
井上Y(kumagusu)

大須賀:今回リリースする『夜盤』の話したいなぁと思うんですけど、大体の曲が3分くらいの長さで収められてて。


kumagusu/彷徨(『夜盤』に収録。)

井上:削ぎ落としたくて色々。音数的に出来るだけ抑えるのもそうなんだけど、曲の構成とかサビの繰り返しとかも別にあんまりなくていいんじゃないかと思って。Cメロ的な展開も無い奴は無くていいな、って思ったんだよね。

大須賀:でも、それそこサビの繰り返しこそないけれど一つのキーワード、一つの言葉が曲のキー、サビ的な力は持ってるなと言う気はしたんすよね。

井上:そう、本当にそうしたくて。一つの言葉の繰り返しって言うので定めると、それを多用して曲が作れるって思って。逆にその一つの言葉を定めずに曲を作ると、どうしてもサビ的な盛り上がりが演奏に必要になってくるから。一つの言葉を繰り返して使う、っていう自分への制約を持って今回は作ったかな。

大須賀:『夜盤』全体を聴いて通して聴いて思ったんですけど今の時代コンセプトアルバムって本当に少なくなったな、って気がして。でもその『言葉』とか削ぎ落とされた構成と音数の話からも思うけど『夜盤』は特にコンセプトを感じて。寂しさ、音と音の隙間、それから生まれる緊張感と言うか。

井上:思うんだけど単純に謎なのが、映画とか漫画、画集とか展示とかって、どれもコンセプトが前提で作られてると思うんだよね。けど、音楽のアルバムってそこの意識がかなり希薄な気はしてて。だから、割と自分が作るときはコンセプトみたいなものが一つあるほうが面白く作れるかな。

大須賀:それって『夏盤』もそうなんですか?


ツリメの/kumagusu(『夏盤』に収録。)

井上:『夏盤』はコンセプトとしてもっと感覚的な感じで、『漠然とだるい夏のイメージ』っ
て感じだったんだけど。

藤原:『精進』あたりが出た時期でライブ毎に毎回短い曲が一曲ずつ増えてくみたいな流れがあったと思うんだけど、それは元々構想があって作ってたってこと?


kumagusu/精進(『夜盤』に収録。)

井上:そう、こういう感じの曲を作って行こうってのはある程度決めてて。最近は音源作りとかあって新曲とかは書けてないんだけど、『夜盤』の曲が出揃うまではポンポンと曲を書いてた時期があって。そん時は行き当たりばったりで作るってよりも、アルバムの流れみたいな物をある程度一曲目からこういう感じでって最初に決めてて。次に作る曲はアルバムのこの部分に入れたいからこういう感じで行こう、って作ってたかな。

大須賀:じゃあアルバムありきでそこにピースをはめてく感覚で曲を作ってた、って感じだったんですね。

井上:うん、そうだね。藤原:やってる人居ないでしょ。井上:居るんじゃないかな?(笑)藤原:居るのかな(笑)

大須賀:ツバメスタジオの君島さんをエンジニアに迎えてってのも今回初めてだったと思うんですけど、凄くそこも『夜盤』が作られる上で大事な要素だったなというか、ミックス版を貰って初めて聞いた時に電子的な増幅、例えばコンプ掛けるとか歪み掛けるみたいなこと、ほぼ一切されてないじゃんって思って。結構思い切った事をするなというか。

井上:ミックスやる時に君島さんが向こうから『あんまりコンプ掛けないでやりたい』って提案してくれて。そこは結構削ってるかな。

大須賀:ドラムが一番わかりやすいかなとは思ってんすけど、コンプをかけない事によって隙間隙間のビートがとても活きてくるミックスだなというか。

井上:ミックスの立会いを何回もやってたんだけど、その時に試しにコンプを強めに掛けてみたりしてもらったりもしてみたのね。そうすると例えばドラムだとスネアとかキックを叩いて、その次の音鳴るまでが埋め尽くされちゃうから。『隙間のある危うさ』って言うのが消えていっちゃってて。

大須賀:緊張感は『夏盤』よりもめちゃめちゃあるなって言うか。

井上:逆に『夏盤』はある程度しっかりコンプ掛かってる感じかな。

大須賀:あ、そうなんですね。音像感って言う意味でもかなり他のバンドのアルバムとかと比べて稀有だなと言うか。歪みらしい歪みも踏んでないじゃないですか(笑)

井上:そうだね(笑)歪みは本当に踏んでない。

大須賀:『精進』と『あなたの主張』ぐらいしか踏んでないイメージ、本当にその二曲ぐらいしかねーんじゃねぇかなって。

井上:曲作りの時も山ちゃんが歪みとか踏んだりするんだけど、その都度嗜める事が多くなったかな。

一同:笑

井上:そんなまぁ歪まなくていいんじゃないかな、って(笑)

大須賀:ループとかリフを多用するスタイルとしては、歪みを踏んで曲の構成を作るってのが取っつきやすいなぁって俺とかは思っちゃうんだけど、kumagusuの場合はリバーブとかディレイとか空間系を歪みと同じイメージで踏んで、空間を広げる事で展開を作ってるイメージで。ドラムもそんなに変わらないって言うか。

井上:そうだね。変拍子入れてるとかでもないから、結構淡々としたイメージかも。大須賀:ドラムもベースも一種ループマシーンみたいに淡々と叩いてるけど、そこに有機性があるというか。

井上:元々結構打ち込みの曲とか好きだから、ドラムとかも淡々としてるのが好きなんだよね。

大須賀:『あなたの主張』とかも叩きまくってもいいような曲だと思うんすけど、そういうところもあまり無いというか。四人のグルーヴが活きる為の曲構成なりビートだなと。


kumagusu『あなたの主張』

井上:あの曲は山ちゃんはギターヒーロー然としてて良いな、って思うんだけど全体としては誰か一人が凄く突出して引っ張るって感じよりも、四人合わさって何かになるってイメージの方が好きかな。

大須賀:これはあってるのかわからないんですけど、『夏盤』の中だと『フェード』が割と『夜盤』に近いイメージのある曲だなって感じはして。コード感とか。


kumagusu『フェード』

井上:そうだね。あの曲もずっと繰り返しの感じの、コード感とかも近い気はする。

大須賀:だから『夏盤』の中だと緊張感あって少し異彩を放ってるというか。暗めの風合いで。

井上:あの曲も『夏盤』の中だと割と後半に作った曲で。結構曲を作るときにベースのフレーズから作る事が多いんだけど、『夏盤』の他の曲とかやっぱり展開を持ってAメロBメロみたいな感じでベースで作ってて。『フェード』を作って『精進』『夜来たる』とかを作っていく中でベースとかもどんどん削ぎ落としていく感じになってって。

大須賀:昔『四人バンドは足し算でやれるけど、三人バンドは引き算じゃなきゃダメ』って言われたことがあって。

井上:そういうのがあるんだ。大須賀:まぁ確かにそれはそうかもなって思う節もあって、でもkumagusuって四人バンドだけどガンガン引き算やなっていう。藤原:井上君が無駄なこと一切させないんだよ。

一同:(笑)

井上:やめて、って言うからね(笑)

大須賀:逆にその無駄なものがない分、ちゃんと伝えたい言葉とか。例えばモジャさんの印象的なフレーズだけなのかな?って思わせといて、そこにギターのフックとか歌詞のフックとかが乗っかってきてずっと面白いというか。

井上:多分ね、曲の作り方の問題だと思ってる。コード進行で曲を作らないから。

大須賀:たしかに本当にコード弾かないっすね。

井上:そう、そもそも弾かないからね。俺が弾かない以上、山ちゃんがずっと弾いてるともう山ちゃんのギター一本だけでいいわけだし、必然的に絶対数が必要なくなって行くというか。

大須賀:てか、マジでコードとか弾かないっすね…(笑)基本単音ですもんね。

井上:単音とね、本当に後2音ぐらい押さえる奴しか使ってないかな。

藤原:オレ押さえ(ナンバーガール、ZAZENBOYSのギターボーカル向井秀徳氏考案の独特なコード)みたいなのかな。

井上:ああまぁそうだね、でもオレ押さえより少ないかな。オレ押さえは開放弦とかも結構なってるから。そういうのも使わないかな。

大須賀:テンションコードとかでも無いですもんね。

井上:テンションコードが俺はなんなのかよくわかってないんだけど…(笑)

一同:笑

藤原:テンションは使ってるよ(笑)無意識にだと思うけど。意図せず鳴ってるから(笑)井上:そうか、そうか(笑)。


『例えば電車乗ってどっか出掛ける時にテンション上げるみたいな感じはないと思って。むしろ夜な夜な夜に起きて部屋の中で一人で没入してもらうとか、深夜に一人で徘徊する時、散歩する時にとかの方が聞いて欲しくて。』井上Y(kumagusu)

大須賀:洋楽とかをバックボーンに据えて仙人的に音楽を追求してくバンドとかそういうバンドと良くやることが多いと思うんですけど、kumagusuはそこから少し逸脱してる気がして。なんだろうって考えた時に唄に関しては歌謡曲の影響が強いのかな、って思った時が多くて。

井上:まぁ唄メロかなぁ、それは。大須賀:リズムとかも洋楽とかじゃあまり聞かないんですよね。

井上:リズムはそうかもね。でも、それも唄メロとの絡みでそうなって行ってるというか、英語の歌って日本語より子音が細かく入ってくるから、逆に自分のつくる歌だと抑揚とか少し大きなくくりでの繋がりの気持ち良さが大事になってきて、そこに制約があるからリズムとかもそっちに寄っていくって感じなのかな。

大須賀:ルーツ的なものってあるんですか?それこそヒップホップとか。

井上:ヒップホップは好きだね。でも、具体的に何かこれから影響を受けたって明言するのは凄い難しい、かも。


Dos Monos/in20XX


Earl Sweatshirt/ShatteredDreams
(Y君に最近なに聞いてます?と聞いた時に答えてくれた、2組のHIPHOPグループ。Earl Sweatshirtの『Some Rap Songs』はHIPHOPのアルバムの中では衝撃的に好きだったそう。)

藤原:唄と曲のアクセントが同期してる感じは多用されてる様に思う。

大須賀:一個の目的に対して曲が作られてるし、ベストなアプローチ、音楽理論とか的にこれがベストなアプローチじゃ無いかもしれないけど、kumagusuとしては完全にベストなアプローチをしているなって思うんですよね。オンリーワンなアプローチな仕方をし続けてるなって言うか、それが今作は色濃く出てるなって。

井上:そうしたかったんだよね。どういう人に聞いて欲しいってのはそこまでなかったんだけど、どういうタイミング、環境で聞いて欲しいアルバムなのかなってのを思いながら作って。例えば電車乗ってどっか出掛ける時にテンション上げるみたいな感じはないと思って。むしろ夜な夜な夜に起きて部屋の中で一人で没入してもらうとか、深夜に一人で徘徊する時、散歩する時にとかの方が聞いて欲しくて。パーティー感とかよりもっとこう個人的に聴いて欲しいんだよね。だからこうやれば確かに盛り上がるよねっていう展開も要らないかなって思って削って作ったり。

大須賀:そうなんすね、それこそ歌詞を貰って見た時に凄く寂しげな気がして。井上:そうだね。『夏盤』はダルい夏のイメージで作ってたんだけど、『夜盤』は寂れた夜っ
てイメージがずっとあって。大須賀:詩とかで影響受けた人っているんですか?

井上:詩人か…。あ、それって音楽の歌詞とかも含めて?

大須賀:そうっすね。

井上:そうだね…、歌詞のフックみたいなので凄い好きなのは野坂昭如なんだよね。


マリリンモンローノーリターン/野坂昭如

大須賀:どんな曲とか書いてる人なんですか?

井上:『火垂るの墓』の原作者で、『おもちゃのちゃちゃちゃ』とかの歌詞書いてて。作家なんだけど歌も唄っていて本当に変な歌詞なんだよね。あ、でも作詞は能吉利人という人が提供したりしているんだけど。影響受けてる詞かぁ。どうなんだろう。

大須賀:uri gagarnの佐藤さんがインタビューで『自分は歌詞に関してあまり意味はないんです、リズムに載せてるだけなので』って言ってて。uriとかinouはそう言うリズムありきの良い歌詞って感じなんだけど、kumagusuはそう言うものともまた違うと言うか。リズムありきではあるけど、なんだ?と思わせる様な感じがすると言うか。


uri gagarn/Swim

井上:そうね。逆に俺は結構考えちゃう方だからね。作詞が一番大変だよね、辛いよね(笑)。大須賀:歌詞って曲が出来てから?

井上:明確な線引きとかはないんだけど。さっきベースから作るって言ったじゃない?ベースのループフレーズに載せたら抜けが出来るな、って繰り返し使う言葉をフックとして選んでおいて、それに対してのAメロ部分を考えたりして。で、ある程度出来たところでこのAメロなんかで仮に載せていた言葉をそのまま使うとリズムに合わないみたいなのが発生してくるから、そこの変換に時間は結構かかるかな。

大須賀:ちゃんとバンド四人全員が同じ目的に向いててそれが全部噛み合ってて。言ってしまえばバンド自体に既にコンセプトがあると言うか。誰か一人でも嫌々やってたらそこがバラけると思うんですけど、みんながみんなやりたい事が合致しててそれが今作はかなり色濃く
出てるなって。

井上:良かった良かった(笑)。

大須賀:でも、結構自然なシフトチェンジではあったと思うんですよ。例えば、俺MO’SOME TONEBENDER(以下、モーサム)が凄い好きで。


You are Rock’n’Roll/MO’SOME TONEBENDER

井上:ああ、カッコいいな。

大須賀:モーサムはkumagusuとかとは逆な気がして。一枚一枚出すアルバムによって音楽の方向性が違くてそれによってメンバーだったりが変化して行くような。でもkumagusuの場合は『夏盤』出してからの『夜盤』って言う変化がとても自然で緩やかで。

井上:正直この二枚(『夏盤』『夜盤』)に関しては『夏盤』が作る前から個人的に考えてて。『夏盤』作るときにまず最初に悩んだのが『あなたの主張』を入れるか否か、ってところで悩んで。で、やっぱり要らないなってなったんだよね。『夏盤』の曲の中で入れるとあんまり良いこと無いかなって結論になって、そう考えた時に『夏盤』ともう一つコンセプト的に近い形で合わせて二枚出そう、そっちのもう一枚の方に『あなたの主張』入れようとは思ってて。それを『夜盤』としよう、って言うのを『夏盤』作り始めるか、そのちょい前ぐらいにはもう決めてたかな。

大須賀:じゃあ、Yさん的にはその二枚はセットのようなイメージがある?

井上:うーん、セットってイメージでもないんだけど…。

大須賀:対?

井上:なのか…。他者に聞いてもらう時にセットで聞いてくださいって事は無いんだけど、自分の製作の中ではこの二枚でセットってイメージで作ってたね。

大須賀:『あなたの主張』の話だと、『夜盤』の前にKlan Aileenとのsplitにも入ってたと思うんですけど、あれが初音源化だったんですか?


Klan Aileen/Nightseeing

井上:いや、デモでも二回くらいしてる(笑)

大須賀:結構してるな(笑)。

井上:一番最初のデモ盤に本当に遅いバージョンが入ってて。その次のデモでもう少し今の形に近いものが入ってて、って感じかな。

大須賀:それを改めて音源に、ってのは何かあったんですか?

井上:やっぱり当時はちゃんと録れてなかったから。

大須賀:そう言う事なんすね。後半のセッションパートは当時から変わらずあった?

井上:セッションパートは変わらずある。あとはまぁ、時間が伸びたかな。最初は五分ちょいで終わってたから(笑)。

大須賀:あれって特には決めてないんすもんね?

井上:決めてないかな。でも、アルバムのやつを録る時は、ここでこうすればこの展開に行くだろうってのは結構決めたね。アルバムのイメージや流れも含めて、そこまで長くしても仕方ないってのもあったから、短くした。

大須賀:凄い…計算され尽くされた曲ではないんだろうけど、阿吽の呼吸で作られた曲だなってのは感じて。

井上:そうだね、一番最初にデモ作ってスタジオで合わせて形になった時にしばらく後半は適当に合わせることにしようってなったんだけど、その当時出来た時は楽しい~~!って言う初期衝動的な気持ちでピャーッってやってたんだけど。

大須賀:だって、熊蔵さん(kumagusuのguitar)ギター壊したりしてましたもんね(笑)

藤原:モジャ(kumagusuのbass)が叫んでるのもある(笑)。

大須賀:どゆこと(笑)。

井上:いやなんか逃亡くそタわけのギターの影山くんの誕生日ライブってのがあって、最後に『あなたの主張』やったんだけど、その時の演奏を録音してもらってて。家帰って聞くまで気づかなかったんだけど、ノイズにまみれてモジャがちっさい声でマイク越しに『ハッピーバースデイトゥーユー』って何回も言ってるんだよね(笑)。でそのすぐ後にドラムが丁度ブレイクするところで途中で『ハッピーバース…ウッ、ウワーーッ!!』って(笑)。めっちゃ面白いよそれ(笑)。


逃亡くそタわけ

大須賀:それやばいっすね(笑)。仲良いっすよね。

井上:そうね、仲良いね。四人で遊びに行くとかはないけどね(笑)。

大須賀:でも、熊蔵さんもめちゃくちゃ自分の主張あるし、Y君も負けず劣らずあるし、よく衝突しないなぁって思うんすよね。尊敬しあってバンドやってるんだなと言うか。

井上:まぁ付き合いも長いからね、いちいち口に出しては言わないけどね。

『本当は自分達でイベントを組むってのをしないで音楽だけをやって良い感じになって行ければいいけど、そんな事は無いよね。』藤原忠

大須賀:さっきのパーティー感って言葉で思ったんですけど、『POSSE』(kumagusuと片岡フグリ(エレファントノイズカシマシ)、加島慎太郎(SPOILMAN/ex.ロクトシチ)、新宿NINE SPICESブッカーでもある藤原忠の共同企画。同世代のバンドたちを中心に集め、過去二回ともに一日の来場者数は200名超えの大成功を収めている。)は逆にちゃんとパーティーだと思うんです。だから、あれはなんでやろうって発想になったのかなって。


エレファントノイズカシマシ


ロクトシチ/Nevermap


SPOILMAN


POSSE 2019 digest

井上:あそうだね。でも、パーティー感があるってところで本当に理解して欲しいのはkumagusuは本当に根はパリピだから。表現をする上で今回は置いてこうってのはあるけど、楽しみたいって気持ちはずっとあるからね。

大須賀:それに対して変な捻くれみたいなものはない?

井上:ないよ。ウェーイっていうノリのイベントじゃなくてもパーティー感は出せると思っているんだよね。

大須賀:そういう事っすね。あれって発起人は一体誰なんですか?

井上:発起は俺かな。

藤原:去年の新年、一月ぐらいにこれから先にゴールデンウィークがあるから何かやらない?って話を事前にしてて、そしたら井上君から『チケ代無しでやりたい』って言われて(笑)。

井上:本当は、そんな横暴な話じゃなくて(笑)。藤原:いや横暴だと思ってましたよ(笑)。

井上:最初に俺がやりたかったのは東京ボアダムの第一回みたいな形でやりたくて。一昨年にkumagusu出てたんだけど。

大須賀:うわ、懐かしいな。一回目って大学とかでしたっけ?井上:いや、一番最初は渋谷のHOMEでやってたみたい。それのそもそもの始まりが、大々的なイベントをやろうって形じゃなく、何バンドかでお金出しあってライブハウス借りてチケ代無し、バック見込み無しのフリーライブをやってみようよってものだったそうなんだよね。それが凄く良いなって思ってさ。最初なんか忠に提案したのはゴールデンウィークのどこかの日にち使ってこっちでバンドには声掛けてそれぞれお金集めるからチケ代フリーのをやりたいって言ったんだよね。で、初めにノイカシ(エレファントノイズカシマシ)に俺が声を掛けたんだけど、ちょうど彼等の企画が近くてチケ代フリーで箱代を負担するのは難しいかなってなって、この話やっぱり難しいかなって忠に相談したら『タダでいい』って言ってきたんだよね(笑)。

一同:(笑)

藤原:言われたからどうやって成り立つのか考えて、120人くらい来ればギリギリいけるかも知んないって計算は出来たから。それをやろうって話になったかな。

大須賀:忠と話してる時にも言ってたけど、『POSSE』は友達たちを集めてやりたいっていうのがコンセプトとしてあるって話してて。逆に『ULTRA MAIN CULTURE』(『POSSE』とはまた別の企画で4バンド対バン形式で定期的に開催されるkumagusuの自主企画。Uri gagarn、the hatchなども出演し、split cdも発売したKlan Aileenとの初共演もこのイベントだった。)は知り合いじゃないけど、音楽的に通じ合えるバンドを呼んでるイメージはあって。


the hatch/SEXGAME

藤原:『ULTRAMAINCULTURE』はゲストみたいな感じでバンドを呼んでるけど『POSSE』はもう話が通じてるような人たちとやることに意味があるんだよ。大須賀:でも、その『POSSE』のようなイベントを結成9年目でやろうってなったのは何か理由があったんですか?

井上:『東京ボアダム』に出たのが三年前とかなんだけど。凄い楽しくて。藤原:俺も出たね。

井上:下北とか渋谷とかでバンド数が沢山出るイベントって割と頻発して行われてるイメージだったんだけど自分達のもっと身近なところでそういったイベントあまりないかもな、ってのはあって。で、『東京ボアダム』出た後にこの同じよう形のイベントが定期的にポンポン出てこないとそこの間口広がんないかも、とは思ったんだよね。自分から動いてやってみたいなと少し思った。

大須賀:ある種自分らの世代にない物をやりたかったし、それをみんなにもやって欲しかったって感じなんですね。

井上:そうそう。みんなにもやって欲しいんだよね、もっと。俺たちだけで年に何回も出来ることじゃないから、色んなところでそういうのが起こってたら面白いなって。

藤原:俺としてはそこまでは考えてないけど、単純にいつも同じ感じでやっても人来ないし面白くねぇなってのはあった。あと、音楽性からもお客さんたくさん来て欲しいって感じが伝わりづらいような、そういう出演者を集めて人を一杯呼ぶ日ってのを作れれば面白くなるのはわかってたから。来た人もここは盛り上がってんだ、ってのを共有できるんだろうなってのは考えてた。

大須賀:じゃあムーブメントの中心に居たいってわけじゃなくて、自分らの周りでムーブメントが沢山巻き起こって欲しかった?

井上:うん、そうかも。凄く大きく言うとそうかも。けど、みんなどんどんやっていきましょうよ!みたいな感じではないけど。

大須賀:Y君がボアダムに感じた事をみんなにも感じて欲しいって感じなんですね。

井上:そうだね。そう言うのが自然的に巻き起こってくれればいいかなって思う。

大須賀:凄く純粋な気持ちなんだろうなってのはイベントから伝わってきてて。逆にここまでバンドやったから思えることなんだろうってのは感じたんですよ。もっと純粋に音楽を楽しもうよっていう気持ちから始まってるな、って。

井上:あんまりそのお金の面でどうとかを考えてなくて、逆にそこを考えないために始めてるってところもあるから。

大須賀:日本だとやっぱりライブハウスじゃないとライブできないって言うなんか固定概念みたいなものがあって、でも外国だとバーとかホームパーティとかがあって日常に音楽が入り込んでるけど、そういう日常的な物に金の話が絡めば絡むほど、何かしらのものが『濁ってく』感覚はあるんですよね。

井上:難しいところだよね。全ての日常的なイベントからそういうものを無くすってのは絶対無理だと思うし、『POSSE』で言うとチケ代取れない分普段より動員数多く集客が見込めるからとか、また別の採算が取れる形で色々と企画していくことは出来るんじゃないかなってのはあるよね。

大須賀:『POSSE』は入り口みたいな形でイベントが存在してる気がして。逆に『ULTRA MAIN CULTURE』は入り口ではなくて、『POSSE』があることを踏まえて行われてるイベントというか。入場無料、普段来ない人とかも巻き込みたいってイベントをやって居る人は結構居るだろうけど、そういうイベントと合わせて『ULTRA MAIN CULTURE』みたいなイベントやってる人ってあまり知らないなって思うんです。出てる人達って正直ほとんどkumagusuと面識無かったりするじゃないですか。Klan Aileenとかも今でこそツーマンするぐらいに仲良いけど初共演も『ULTRA MAIN CULTURE』だったし。全く知らない、音楽をただ面白いと思う人達とかを中心に集めてる感じがするというか。ベクトルは一緒なんだけど、成り立ちとか結果的には違うコンセプトのイベントになってる気がして。そこに忠さんが絡んで来ると思うんだけど。

井上:『ULTRA MAIN CULTURE』の方が忠が主導で考えてくれる事が多いかな。勿論こっちからこの形でこのバンドをって提案する形もあるんだけど、次いつやろうか、って話をするときに忠の方からこの組み合わせでやろうって提案してくれる事は多いかな。

大須賀:それってずっと考えてんすか?

藤原:…そうね。でも、kumagusu自体が4manのイベント自体そんなにやった事なかったんじゃなかったのかな。企画は結構やってたけど。

大須賀:そうなんすね。忠さんはやっぱりずっとライブハウスのブッキングって形で居て日常的にバンドは見続けてて、俺らの知らないところで職業としてもバンドや音楽を見なきゃいけない立場にあるからそういう人が五人目のメンバーぐらいの立ち位置でイベント製作の側に居るのって面白いなって言うか。

藤原:それがあるだけで結構バンドの人たちもイベント組みやすくなるだろうなってのはあって、例えばしゃっくとかもそうだったし。本当は自分達でイベントを組むってのをしないで音楽だけをやって良い感じになって行ければいいけど、そんな事は無いよね。

井上:忠はこう言う所はちゃんと現実的に見てくれてるのが助かるんだよね。

大須賀:『POSSE』はkumagusu企画ではあるけど、誰が主催とか偉いとかは無くて、みんな平等でかつみんながみんなに『面白い』って敬意と尊敬を頂いてるからこそ成り立ってるイベントと言うか。でも、『ULTRA MAIN CULTURE』の場合はkumagusuはプレゼンターの立場のような。

井上:そうね。出てもらうバンドがゲストのような。

大須賀:そこが面白いですよね。それこそハードコアとかノイズとかともやるからバンドのマインド的には一見閉鎖的になっているように感じるけど、でもそのやってるイベントとかは開けてる感じ、『POP』だなって思うんすよね。

藤原:それは意識してますね。

井上:めっちゃ『POP』だと思ってるよ(笑)

藤原:例えば、神々のゴライコーズを呼んだ時はそう意味で呼んでたってのもあって。


神々のゴライコーズ/ニューマンデー

井上:uri gagarnと合うって話?

藤原:それもそうだけど、『POP』って意味でね。おちゃらけ具合がいい意味で混ざると思ったんだよね。そこでkumagusuが主催であればまとまる気もしたし。

大須賀:そうなんだ。俺が『BOY’S』やろうと思った時に『POSSE』の存在は割と大きくて。

井上:そう言うのがどんどん広がってくれればいいよね。

大須賀:俺らは定期的にライブやってるからどんどん摩耗してる感覚ではあるけど、やっぱり俺らの世代の人達がライブハウスに遊びに来るってのは結構気持ちがないとできないなって思ってて。バンドが好きだとしても、フェスとかだったらみんなで行って思い出作りのような役割もあるけど4~5バンドのイベントに遊びに行こうぐらいの感覚って難しいなって。

藤原:うん。大須賀:でも、昔だったら映画見るぐらいの感覚でライブ見に行こうよって感覚はあったと思うんですよね。遊び場、って言う感覚がとても強い。それは『POSSE』に凄い感じて。

井上:それは本当にそうしたいね。小岩のBushbashとかさ、前に出た時にバーカウンターで飲んでたサラリーマンの2人が話しかけてくれてライブ凄い良かったです、って言ってくれて。で何のバンド見に来たんですか?って聞いたら、いやたまに飲みに来るんですよ、って言ってたのが凄い良いなって思ったんだよね。

大須賀:時代的に音楽がちょっと追い詰められてる時代だなって感じてて。ライブに人も来ないし、CDも売れない、状態に入った時にみんな示し合わせたわけじゃないけど、今までインディペンデントにやってた人達がこら不味いって感じて採算度外視のイベントとか同時多発的にやり始めて色々巻き起こってる気がするんです。『遊び場』としてのライブハウス、音楽シーンを広げたいって言う。

井上:そうだね。あと、自分たちもそうだけど単純に外に他の人に伝える為ってよりは自分達の考えが大事で、自分達が楽しむ為にやりたいって言う考えから始まったと思うんだよね。

『アングラじゃないよね別に。自分達の居場所をアングラな場所として受け止めて、ある種の自負として持って誇りに思っている人も居ると思うし、それも凄く格好良いとは思うんだけど、自分達で考えるとそんなにアングラ意識は無いんだよね。』井上Y(kumagusu)

大須賀:忠さんとkumagusuの関係性ってもう結構強いと思うんですけど。例えばこういうイベントやったら良いんじゃない?とか。その出会いってなんだったんですか?

井上:一番最初は俺が誘ったんだよね、ライブに。ブッキングの手伝いみたいなのをしてた時期があって。

大須賀:忠さんが?井上:いや、俺がね。それで何回か出てもらってたんだけど、忠が地元の岩手に帰ることになって。で、しばらく会わなくなっちゃったんだけど一年ぐらいして戻ってくるって連絡があってまた呑もうねなんて話してたんだけど、そしたら『NINE SPICES(新宿NineSpicesというライブハウス。以下、ナイスパ)で働く事になった』って言ってて(笑)嘘!ってなったよね(笑)

大須賀:言っちゃうと、kumagusuのマネジメントみたいな事もやってるじゃん。それこそナイスパ以外の他のライブのブッキングとかイベントとか手伝ったりとか。それをしようと思ったのは何時ごろなの?

藤原:それしよう、って言う決断みたいな、そう言うのは一切無い。ナイスパでkumagusuと一緒にやる時とほぼ何も変わってない。

大須賀:じゃあ、面白い事やろうってことを他の所でも手伝ってるって事なんだ。藤原:そう。でも、最初からあんのは「最初っから明らかにかっこいいでしょ」って言うのがまずあって。それなのにすっげーしみったれた活動しかしてねぇ、っていう(笑)。一同:(笑)

井上:忠が岩手の実家に帰ってた間に一回東京のライブに遊びに来てくれた事があって。その時に初めてkumagusuのライブ初めて見てくれたんだけど、ありがとう!って挨拶したら「カッコ良かった」って言ってくれて。「でも、なんで売れないかわかった」って言われたんだよ。

大須賀:え?(笑)

井上:「格好がダサい!」って言われて(笑)。

一同:(笑)

井上:「花柄のシャツとか着ろよ」とか言われて、めっちゃ批判してくるじゃん!ってなったよ(笑)。

藤原:今はもうその考えはない、この貧乏臭ぇ格好じゃねぇとダメだって事が分かった(笑)。

大須賀:(笑)。ここの関係性も面白いっすよね。

井上:いや、感謝してるよ(笑)。忠の音源も出したいよね。

大須賀:それこそ、無呼吸ファンクラブから出したいっすよね。今出してるバンドってkumagusu、PRETTY THREEだけでしたっけ。

井上:あと、ツラネって言う山ちゃんのやってる奴かな。


ツラネ

大須賀:それを広げて行こうっていう動きとかはないんですか?

井上:今はちょっと自分達のリリースで忙しいけど、それも10月ぐらいまで行けば落ち着くからその後は色々やりたいね。自分のソロ音源とかも出したいと思ってて。昔、忠がナイスパでやってた「俺にはライフルがある!」って言うイベントがあって。ふざけた企画名の(笑)。


2016年9月20日 新宿NINE SPICES presents 「俺にはライフルがある! vol.1」

大須賀:聞いたことあるかも。

井上:それがね、なんか東京の自分達周辺の弾き語りの人とか呼んでて、凄い良かったんだよね。あれはなんか一つのシーンになってるな、って俺は思っててコンピとか出せたら良いなって考えたりしてるかな。

藤原:「俺にはライフルがある!」は明らかに個性が突出してる人だけを呼んでた。井上:本当にいつもお客さんが少なかったんだよね(笑)。ただ凄く良いイベントだったんだよね。

大須賀:「POSSE」とかでkumagusuと忠が呼んでるバンドとかってやっぱり個性がそれぞれ突出してるから、アンダーグラウンドな物を含んだ表現もあるけど、考えとしてはとてもポップな人達が多いなって言うか。

井上:アングラじゃないよね別に。自分達の居場所をアングラな場所として受け止めて、ある種の自負として持って誇りに思っている人も居ると思うし、それも凄く格好良いとは思うんだけど、自分達で考えるとそんなにアングラ意識は無いんだよね。

大須賀:「POSSE」としてはこれからどうして行きたいってのはあるんですか?

井上:近い友達とかでって言うコンセプトはあまり崩さずやって行きたいと思ってて。大きいバンドとか呼び始めてしまうとそこのバランスとか考えるのが大変になってきちゃうから。でも、今年の「POSSE」でキャパギリギリになってきた感じあるから場所をどうしようかって話はあるけど。

藤原:ただ、近い人って言うか、kumagusuが今別に売れてるって言う現状ではないから。友達って言う意味で言えば、kumagusuがバンドとして大きくなって行けば規模感も自然と大きくなっていくでしょ、ってのはあるけど。

井上:夢のような話だけど(笑)。

大須賀:ツアーはいつぐらいから回るんですか?「夜盤」のリリースツアーと言うか。

井上:アルバム出してすぐ回る予定だね。遠征ツアーは来年からって感じで。

藤原:年内はアルバム発売から年末まで毎週のように都内のツアーみたいなのはあって。横浜もあるかな。HALFMUSTのイセさんに組んでもらってるけど。

大須賀:遠征も行くんですね。今回MVも何本か出すんですか?

井上:そうね、3本?

大須賀:結構出すすね(笑)。

井上:なんか楽しいし(笑)。出したいし。後もっと打算的なところと言うか個人的な思惑なんだけど、聞いて貰えばわかるけど今回の「夜盤」って、これがもう完全にリードトラック!みたいな曲って無いんだよね。だから、どれか一本だけ出しちゃうとちょっと自分の感じ取ってもらいたいバランスが崩れちゃうんだよね、もうちょっと何本か出てて平均的に作品のイメージが浸透していく方が嬉しいかな。メンバーとかにも相談してなくて俺が勝手に思っているだけだけど。

藤原:前から考えてる事を一切人に言わないで、急に言ったりするから。Y君(笑)

kumagusu

井上Y(gt.vo)山崎熊蔵(gt)佐藤モジャ(bass)鈴木UFO(drums)

2009年末、井上Yを中心に結成。
どこか新鮮で、何故か形容しがたいものを オルタナティヴ であると解釈した上、作品制作に邁進。
インディペンデントな活動を通して独自の世界を展開している。
メンバーは井上Y(Vo.Gt)、山﨑熊蔵(Gt)、佐藤モジャ(Ba)、鈴木UFO(dr)の4名。
2016年8月24日、自主レーベル”無呼吸ファンクラブ”を立ち上げ1stフルアルバム”夏盤”の流通を開始。
翌年、同レーベルよりシングル”夜来たる / 精進”をリリース。
2019年10月、2ndフルアルバム”夜盤”をリリースした。

▼Amazon

https://www.amazon.co.jp/dp/B07X3KPFB4/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_TyN7DbXP2KMCR

▼Apple Music

https://music.apple.com/jp/album/%E5%A4%9C%E7%9B%A4/1485680311

Official Site:https://kumagusujp.tumblr.com

@thekumagusu

藤原忠

@iseriavind

kumagusuとしゃっくの友達。無呼吸ファンクラブ/新宿NINE SPICES所属。1991年生まれ。

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森田童子 / Grouper / 冨田勲 / stina nordenstam / Cocteau Twins / Delia Derbyshire / Portishead / Kath Bloom / 忌野清志郎

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